小池 康也
Yasunari Koike
CLOSE
CLOSE
BLOG
2010.12.04
小池 康也
Yasunari Koike
前回からのつづきです。
「内部結露しない為には、外に行くほど開放する」
が原則でした。
「寒くなる地域ほど、内外の透湿抵抗値はシビア」
になるので、気をつけなければなりません。
以前の勤務先では、
「壁の内側・外側に合板を貼って耐震性を高める」
木質パネル工法でした。
耐震性には自信を持っていましたが、
「壁の内部に出来た水蒸気は、
合板を通して本当に抜けていくのか?」
と、ずっと疑問に考えていました。
近くにいる技術者に質問しても、
納得できる回答は得ることが出来ませんでした。
皆さんは、考えられたことはありませんか?
勉強して、たどり着いた答えは
「2×4、木質パネルなどの面材を使用する場合、
寒冷地では、内側に防湿層を設けないと、危険。
水蒸気は抜けにくい!内部結露の可能性がある」ってことです。
4つに分けた施工例を確認していきます。
前回の『内部と外部の透湿抵抗比率』を
思い出してください。
盛岡では『1:4』以上が必要でした。
①【一般的な「防湿層なし・外側は防風層のみ】の場合
②【防湿層無し・外側は合板などの面材】の場合。
こちらだと、「2:1」と外側の透湿抵抗の方が高くなって、
内部結露する可能性が高い。
大変「危険な状態」です。
一昔前の「ツーバイフォー」や「木質パネル工法」は、
このような施工が多いはずです。
③【防湿層無し・外側は防風層】の場合。
これもよく施工されていると思います。
私共も、こちらを標準にしています。
「1:438」ですので、安全です。
④【二番目の危険な症例に、”プラス防湿層”を設けた】場合。
こうすると、抵抗値は「1:17」となり「安全」になります。
寒冷地では「防湿層」はとても大切です。
実際には、こんな感じ。
(実際の施工では「気流止め」)も大切なポイントです。
現在施行されている「住宅版 エコポイント」では
防湿シートが必要になりますので
今日では当たり前に施工されているはずです。
しかし5~10年前の住宅では、どうか・・?
「次世代省エネ基準」が設定される前の
2×4工法、木質パネル工法などの場合は
2番目のケースが多いと思います。
(私のマイホームも含まれています)
ちなみに、現在では合板の替わりに
透湿抵抗の小さい大建工業「ダイライト」DUPON「モイス」なども
商品になっているので、こちらを使うと更に安心です。
以上のことから、『内部結露防止の3つの原則』は
①外にいくほど開放する
②内外透湿抵抗の比率を守る
③室内側に防湿層を施工すること
「一生に一度の買い物である住宅」
では、失敗はしたくないですよね。
「いい家を建ててもらう」なら、
施工方法も、担当者にどんどん質問した方が
コミニュケーションもとれて良いいい家になる気がします。
CONTACT US
フリーダムデザインの家づくりに興味を持たれた方は、お気軽にご相談ください。