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『　職人Nさんからの最後の電話　』

2018.05.31

小池康也

Yasunari Koike

3年ほど前に起こった現場での喫煙事件の話です。

建て方（柱を組み立てるイベント工程）当日の3時過ぎの休憩に立寄った際、
建物に腰かけてタバコを吸っている職人Nさんを偶然見つけました。

フリーダムの現場では、敷地内禁煙とお願いしていて、
喫煙の際は工事車両の中でと伝えていました。

私が立ち寄った際は、ばつが悪そうにしてた職人Nさんには、
かなり厳重にきつく注意しました。

そのNさんが退職して別の方が担当になると、日向から耳にしていました。
今日はNさん最後の出勤日ということで、夜に私の携帯に電話をくれました。

「あの、日向さんから聞いてますか？
俺、今日最後の仕事の日なんです。

あのたばこの一件以来、社長にはずっと気まずい感じを持ってました。

ただ、あそこで注意を受けてから、
逆にスイッチが入って、フリーダムさんの現場は俺が守るって気持ちでずっとやってきました。

後輩がフリーダムさんの現場に入るときは、たばこのこともそうですけど、
フリーダムさんの建物は入り組んでいて大変だけど、安全にも気を付けろって言ってきたんです。

日向さんや市川さんも良い人だし、大工さんもみんな明るくて良い人たちだけど、
そこに安心して気を緩めるな、って言ってきました。

今度の担当はどうなるかは分からないけど、今まで自分が気持ちで張ってきたことは、
ここでゼロになると思っています。

だから、現場のことはフリーダムの人たちにも気を付けて見てやってほしいし、
もしダメなところがあったら育てるつもりで注意してやってください。」

と熱く話してくれました。
5時に現場が終わってから、7時にくれた最後のNさんの電話を通して気持ちが伝わってきて、その想いに胸がいっぱいになりました。

直接は目には見えなくても、大勢の方が情熱をもって私たちを支えてくれていることに、本当に心から感謝しています。

『一人では何もできない』、これは創業したときに強く感じた想いです。

ずっと忘れずに、チームメイトとして切磋琢磨しなが家づくりを進めていきたいと思います。

小池康也

Yasunari Koike

趣味：

ソシアルダンス、パーソナルジムで筋トレ、レイトショーで一人映画鑑賞、美しいものを眺めること

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