小池 祥子
Sachiko Koike
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BLOG
2026.01.18
小池 祥子
Sachiko Koike
高校時代にデザインに興味を持ちだしたきっかけのひとつに、
世界の銘品といわれる「椅子」があるかもしれない。
arflexの「MARENCOマレンコ」もそうだし、チャールズレニー・マッキントッシュの「ヒルハウスチェア」や、
トーマス・リートフェルトの「レッド&ブルーチェア」など、
ワクワクしながら雑誌モダンリビングに掲載されたそれらに惹かれ、
のちに、大学にずらり並んだ椅子のコーナーで座ってみると、実に座りにくいものもあるのだと衝撃をうけたものです。

MARENCO

MARENCOは、丸いフォルムに反して、がっちりと硬い座り心地なのも驚きました。今でも好きな椅子の一つです。
そんな椅子好きな私が、尊敬してやまないのが、椅子研究家の織田宜嗣先生です。
世界中で収集された優れた家具や日用品の数は8千点以上に及ぶといわれています。
私が初めてそのお名前を知ったのは、それこそ、高校・大学時代に、コツコツと購入していた「室内」という雑誌内で、
世界の名作椅子を手描きで詳細説明されている織田先生の連載コーナーでした。
のちのインテリアコーディネーター試験で、椅子のデザイナー名と、椅子のデザインが理解できたのは、織田先生の椅子のイラストが
あったからです。
そんな織田先生は雲の上の方でしたが、私がモダンリビングとご縁ができたことで
なんと、北海道、東川にある織田先生の有名なご自宅(昨年売却)に二度も訪問することができました。
椅子やチェストなどの家具は勿論、カトラリーやガラス工芸品にいたるまで、もう動悸が起きそうなくらい(笑)に、
宝箱のようなお住まいでした。
それからは織田先生のイベントには、できる限り足を運び、先生が収集された椅子の数々を目と体で体感してきました。
そして、今回の表題にあります、ハンス・ウェグナーの椅子に特化した1/18最終日のこの国内最大規模の「織田コレクション ハンス・ウェグナー展」は、最初で最後といわれており、一般公開初日と、先日と2回鑑賞して参りました。


ハンス・ウェグナーの椅子でみなさまが思い浮かぶのは、
カール・ハンセン&サン社のCH24、通称「Yチェア」ではないでしょうか。
弊社のお客様のお住まいにもお納めした名作椅子です。




ペーパーコードの座面と背もたれのYの字が特徴の椅子です。職人が編むといわれているペーパーコードの座面は
座る人のお尻の形に徐々に馴染むといわれ、マイチェアになるのも魅力です。
ヨーロッパの椅子は座面が高いものも多い中、こちらの椅子は日本人の体形にも合うこともあり、日本は最もYチェアが売れる国なのだそうです。
次に覚えておきたいのは、「TheChair JH503ザ・チェア」ではないでしょうか。”椅子の中の椅子”、”椅子の最高傑作”といわれる椅子です。

ジョン・F・ケネディとリチャード・ニクソンとの大統領選挙の討論会で二人が腰かけていたことで、一気に名声が高まったというのが有名なエピソードです。
今回の展示会でじっくりじっくり見ましたが、背もたれの木目の向きまでシンメトリーにデザインされ、本当に美しい椅子でした。
(余談ですが、MLスタイリングのお仕事で、お客様に2脚お納めしたのが私のひそかな誇りです)
”私の作品は芸術作品ではありません。日用工芸品なのです。
ですから手で触ってください。座ってみてください。
そしてよく見てください。
曲線を手で追って、つなぎ目を見て、
そして心の流れを感じ取ってください。”
~ハンス・ウェグナー~
このメッセージは私自身の仕事のスタイルにも、実にしみるメッセージです。
お客様のお住まい空間をデザインするというミッションは、
お客様に思いを馳せて、
家具デザイナーのストーリーも含めて、
覚悟をもってコーディネートしたいと思います。
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