最近、読んだ２冊の本。

　　　　　　『　成り上がり　』　矢沢永吉著　角川文庫
　

　　　　　　『　アー・ユー・ハッピー？　』　矢沢永吉著　角川文庫

この本を読んで音楽だけでない、
生き方のカッコよさ、
強烈な生命力、
に圧倒されました。

『成りあがり』に登場する矢沢永吉は28歳。
『アー・ユー・ハッピー?』に登場する矢沢永吉は51歳。

二人のヤザワが語るのは、
自分たちと何にも変わらない
「想い、不安、幸せ」など等身大の矢沢永吉。

改めて、いまおじさんのツッパリを
見せなきゃいけない時期に来ているんだと思う。
あえて「ツッパリ」という言葉をもう１回使いたい。おじさんのツッパリだ。

　おじさんのツッパリっていうのはマジだ。命かけてる。
おべんちゃらじゃ済まない。
ダメだからといって、知らん顔して逃げるわけにはいかない。

子供もいれば、女房もいて、会社もある。
それでもしまいに頭に来て、お膳をひっくり返したいこともあって、
だからツッパリだ。

　これはもう熟練したツッパリで、うわっつらだけのツッパリじゃない。
　　　　　　　　　　　　　　　　　（中略）

「ツッパリというのは、何か圧力がかかったとき、
倒されないようにしようっていう力がツッパリじゃないか」
と糸井重里は言った。アイツはいいこと言う。

突っ張ることは倒れないようにしようとすることだから、前に出るしかない。

今の日本の元気のない中年の人たちこそ、ツッパらなきゃいけない。
いまさらツッパらなきゃいけない。これだけキツイんだ、世の中が。
後ろに下がったら、そのまま倒れる。

オレは、逃げるわけにはいかない。閉じるわけにもいかない。

そうすると、男って結構切ないよ。
切ないのはサラリーマンだけじゃない。

オレだって、あんただって、こいつだって、
マジに張っているヤツは、みんな切ない。

切ないからって逃げるわけにはいかない。
　　　　　　　　　　　
「オヤジのツッパリ」より