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仕事に熱狂出来れば、幸せだと思う|Freedom-desigan

2021.07.28

小池 康也

Yasunari Koike

訪問もお取引も有りませんが、本などを通して、勝手に尊敬している企業がいくつかあります。
そのうち1社が、「リクルート」です。
このブログを始めた頃は、自分の中でビジネスを学び始めた時期だったので、ビジネス雑誌ばかりを読んでいました。
 その中で、「面白いユニークだなあ」と感じる会社は、ほとんどリクルート出身の社長ばかりだったんですよね。

この「起業の天才」大西康之著(東洋経済新報社)は、
リクルートが生まれてベンチャー企業として、情報を商品化して巨大企業になっていくまでの物語が描かれています。約500ページの本ですが一気に読破出来ました。
そこで描かれている社員の人の躍動感や、時代を変えようとする興奮感などが読んでいてまぶしい。
こんな環境があると、人って仕事に熱狂できるんですね。 リクルートの歩みと、地元である安比高原の開発は大変密接なものがあったという事も、初めて知りました。
印象的な部分を抜粋します↓↓↓
「週刊住宅情報」今の時代ならSUUMOなどの不動産情報誌ですが、これを情報として流通させたのはリクルート。その膨大な情報を処理していたのが女性社員だったそうです。
男女雇用均等法が施工される10年前には、女性はお茶くみ画像場であり、結婚退社が当然の社会でのお話です↓↓↓ 
■私たち、出来れば暗いうちに帰りたいんです
 締め切り日前の校閲作業は、毎週深夜を超え、彼女たちが帰路につくのは空がすっかり明るくなってから。男性社員のようにソファでごろ寝し翌日も同じ服、というわけにもいかない。明け方に始発で帰り、シャワーを浴びて、また出社する。管理職は徹夜明けと気が付かない。
しかし、彼女たちにしても「会社は好きだし仕事は楽しい!」というのが偽らざる気持だった。

 ある女性社員の父親は、疲れ切って明け方に帰る娘を見て「そんな会社辞めてしまえ」と部屋に閉じ込めた。それでも娘は窓から抜け出し銀座のオフィスに向かった。
 何が彼女たちをそこまで頑張らせたのか。
それは当時の女性に与えられることのなかった「活躍の機会」である。「自ら機会を作り出し、機会によって自らを変えよ」ととなえる江副のリクルートでは女性社員にも平等に機会が与えられた。
 頑張って仕事をすれば周りに称賛され、良いアイディアを出せば「それいいね。じゃ君がやって」と責任者に抜擢される。ほかの会社では味わえない充実感を彼女たちは味わっていた。
盛岡グランドホテルの誕生理由と復活のお話です。
グランドホテルが「岩手県の迎賓館として設立」だったとは知りませんでした。
自分の退職金を任されたホテル従業員の賃上げ原資に使うお話です↓↓↓。
◾️退職金250万円を原資に
盛岡市愛宕山、小高い丘の上に盛岡グランドホテルというホテルがある。岩手国体を控え「天皇、皇后両陛下をお迎えする本格的な洋式ホテルがない」という理由で、岩手の迎賓館として県が建てたホテルだ。開業以来、赤字が続き、頭痛の種になっていた。
 1977年、江副はこのホテルを買い取った。岩手県と盛岡市は、岩手の迎賓館として、「盛岡グランドホテル」の名前を残すことにこだわった。このため大手ホテルチェーンに売却するわけにはいかず、何をやっている会社かよく分からないベンチャー企業のリクルートに不承不承、経 営を任せた。

 この大事な場面で江副は、最も信頼する社員の一人を盛岡グランドホテルに送り込んだ。高塚猛である。
高塚は入社3年目、22歳の時には伸び悩んでいた福岡営業所所長に抜擢された。所長といえば課長待遇である。大卒と同い年の若者をいきなり課長にしたわけだ。高塚は年商500万円だった売上を1年で7500万円にして江副を喜ばせた。
 1977年、盛岡グランドホテルの再建を託されたとき高塚は29歳だった。県知事の手前、社長には江副自身が就任したが、経営の実権は総支配人の高塚に委ねた。県や市に本気度を示すため、一旦リクルートを退社する高塚に江副は言った。
「僕は不在の社長だから。全部、君の思うとおりにやっていい」
高塚は「いまさら何を」という顔をした。
 高塚は就任早々、66人いた従業員全員の給料を1万円ずつ引き上げた。組合の賃上げ要求は5000円だったが、いきなりその倍を払ったのだ。
もちろん、赤字続きの盛岡グランドホテルにそんなお金はない。高塚はリクルートで受け取った自分の退職金を賃上げの原資にした。これで「自分は味方だ」と示し、その次に合理化策を打ち出した。
 盛岡グランドホテルの業績はみるみる回復し、岩手県や盛岡市から見たリクルートは「怪しげなベンチャー」から「頼れる会社」に変わった。


■「俺は聞いていない」がない会社
新しいことを提案するとまず「リスクが大きい」「前例がない」と後ろ向きな反応があり、どの部署にも「俺は聞いていない」とごねる中間管理職がいた。
 ところが、リクルートでは「いったいなんのサービス」と言いながら、全員がものすごいスピードで未知の領域に向かって疾走する
ここでなら、思い切り働けると思った。

■メモ不要、過去は役に立たない
 そう言えば、この会社(リクルート)の人はみんなメモを取らないなあ。
社員は毎日未知の出来事に出くわしていた。こういう場合、昨日までの経験はあまり役に立たない。
過去の出来事を書き留める「メモ」は必要無かった。
何か思いついたら、とにかくやってみる。ダメなら別の方法をやってみる。その繰り返しだ。

■評論家 → 当事者へ【君はどうしたいの?】
 江副浩正は、自分にはない才能を持つ人材を見出し、その人を生かすマネジメントの天才だった。一方で、ベンチャー企業を率いる多くの起業家が持ち合わせているカリスマ性が欠けていた。
 「経営の神様」松下幸之助、中内功、本田宗一郎と言ったカリスマ型経営者は、強烈なリーダーシップを発揮して、倒産寸前、絶対絶命の危機を乗り越えて来た。江副は、カリスマのリーダーシップに置き換わるものを見いだす。それは社員の「モチベーション」だった。

 江副は自分を含めた社員に「こうしろ」とは言わない。社員が常々不満を持っている事業や、自分が「やってみたい」とか「変えなければいけない」と思っている事柄について「君はどうしたいの?」と問いかけるのだ。
 社長に「どうしたい?」と聞かれた社員は戸惑うが、江副は「それで?」と我慢強く社員の意見を促す。

「江副さんは、こうしたいという意見がある。でもそれは、命令と服従の関係になってしまう。だからしつこく『君はどうしたいの?』と聞くんです。
はじめはトンチンカンですが、江副さんは『それで?』『でも、こういう事もあるよね?』と誘導していく。
そのうち、江副さんが考えていた正解や、それより素晴らしいアイディアに辿り着く」

そこで、江副さんは満面の笑みを浮かべて、こう叫びます。
「先生、おっしゃる通り。さすが経営者ですねえ!」

江副は畳み掛ける。
「じゃあそれ、君がやってよ」
「えっ、私がですか?」
「そう君が。だって君の言う通りなんだから」
社員の前で開陳してしまった社員は、引っ込みが付かない。
こうして、江副は不平不満ばかりの「評論家」だった社員を「当事者」に変えてしまうのだ。

■全員がクレイジー
「起業の天才」に紹介されている社員は、皆さんクレイジー。熱狂の中で、仕事をしています。
 もうやめろと禁止されても働くし、自分のお金を投入してまで、会社の士気を高めている。全くの常識外だけど、仕事が楽しくてしょうがない。
◾️もう1人の自分に出会う
 ところで、社員個人の成長には、会社の成長も必要だと思います。個人の成長が早く、会社の成長が止まっていれば、自分にとって窮屈な存在になっていまう。
 逆に、自分が成長していることが実感できれば、仕事は最高の遊びになる。
それは、自分の中にいた「新しいもう一人の自分」に出会うことでもあると思います。
◾️ビジネスという乗り物
 そのためには、新しいチャレンジが必要ですが、現在の立ち位置では限界があって、新しい環境が自分を育ててくれるようになります。これは私自分の経験を通して実感でもあります。
 ディズニーランドのアドベンチャー乗り物よりも、ずっと興奮出来てアップダウンも激しい「ビジネスという乗り物」です。どこに連れて行かれるか分からない。
 江副さんが考えられた社訓「自ら機会を作り出し、機会によって自らを変えよ」は、まさにこのことを言っておられるのだと思います。
 これからの10年間で、そんな環境を作れる会社を目指したいと思っています。

■全員が起業する仕組み
リクルート出身のコンサルタントとお話しする機会があり、起業の秘密を聞くことができました。
「リクルートでは、40歳で退職すると退職金が最大になるように設計されています。40歳以降は退職金が減っていって60歳定年のころにはほとんどないような設計だったですね。
 だから、社員は40歳前後で会社を辞めて新しいビジネスを起こすことが当然になっていていました。在職中もどんどん新しいビジネスにチャレンジするのが当たり前の空気だったですね」とおっしゃっておられました。
この本の書評で、現役リクルート社員の書評があって「現在は、この本にあるような感じではない」と書かれてあり、ちょっぴり残念な気分となりました。
 自分の仕事に熱狂できる時間が持てたら、人生の中でも本当に幸せなことだと思います。その時間が長いほど社会に貢献できる量が増えることでもあると思います。
 リクルート創業者 江副さんの社長像にも、大きく影響を受けました。

小池 康也

Yasunari Koike

趣味:

ソシアルダンス、パーソナルジムで筋トレ、レイトショーで一人映画鑑賞、美しいものを眺めること

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