小池 康也
Yasunari Koike
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BLOG
2010.10.27
小池 康也
Yasunari Koike
岩手山も初冠雪しました。
この季節になると、
見学者の方からの断熱の質問が
グッと増えてきます。
■「断熱材の性能=暖かい家」ではない
とかくビルダーは、
「我が社の断熱材は、○○で・・」と説明するが大好き。
「他社との違い=断熱材の違い」のような公式ですね。
しかし、家の暖かさを、
断熱材だけでお客様に印象付けるのは良くありません。
”家全体のバランス”や”施工力の高さ”などが、
実際には大きく影響してきます。
今回は、熱の最大の逃げ場 窓ガラスの話題です。
■北欧の3重(トリプル)ガラス
たくさん住宅を見学すると、断熱性では
北欧型住宅の”3重(トリプル)ガラス”に圧倒されます。
しかし、世界でいちばん研究熱心な日本で、
その広がりがないのはなぜでしょうか?
1枚のガラスが2枚になると断熱性能は2倍になります。
3枚になると、3倍になるのか?
残念ですが、
2枚が3枚になっても”断熱性能は4割”しか上がりません。
しかも、ガラスが増えると重くて開閉が大変。
引き違いサッシが主流の日本では、
更に、ガラスの重さがネックとなります。
■開閉できない窓
1・5間(W:2,600)のペアガラス2枚障子を
”子供が重くて開閉できない”なんて、
笑えない話も実際おきます。
お子さんは成長するから良いのですが、
力がなくなってくる高齢者の方には大きな負担となります。
■LOW-Eガラスの登場
そこで、”2枚のガラスで3枚分の断熱性能”を持たせた
LOW-Eガラスの登場です。
ペアガラスの片方に熱線を選択する特殊金属膜を
コーティングされています。
要は、「ガラスが外部の太陽熱は透過させて
実内の熱(赤外線)はガラスが内部に弾き返す」
ってことですね。
断熱性能は、トリプルガラスとほぼ同等です。
外観がぎらぎらした窓ガラスがありますが、
これはほぼLOW-Eガラスです。
ブラウン系とブルー系、
そして無色透明な3タイプがあります。
私共は、ぎらぎら感はちょっと苦手なので
無色透明なLOW-Eガラスを採用しています。
■ハイ・パフォーマンス ガラス
そして、更に進化した窓ガラスがあります。
ちなみに、こちらが私共の標準設定ガラス。
このガラスは、LOW-Eペアガラスの内部に
特殊ガス(アルゴンガス)を封入しています。
ココまで来ると
『断熱性能はペアガラスの倍。
つまり、ガラス4枚分の性能』です。
寒い岩手でも、以前では考えられないような
大開口が可能になってきました。
サッシメーカーの方から、
「以前はアルゴンガス入りって言っても、
かなり心配な内容だった。
ガスの入った注射器で、手作業で入れており
”本当に入っているの?”って感じ。
現在ではアルゴンガスの充満した室で、
製造しており、自信が持てます!」とのこと。
需要が上がると、大変だった作業も
一般化して価格も抑えることが出来るようになります。
このところの、
『エコポイント制度』」が、「サッシ+ガラス性能向上」の
定着では大きな意味が、あったと感じています。
現在では、サッシの横を見ると
☆の数でサッシを格付けしているので、
一般の方にも非常に分かりやすくなりました。
寒い場所でも、大きな明るい窓がほしいもの。
北緯40度の寒冷地だからこそ、
明るい室内で暮らしたいものです。
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